日本医学会分科会利益相反会議

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議事要旨

第3回日本医学会分科会利益相反会議

産学連携推進による医学研究とCOIマネジメントの意義

里見 朋香(文部科学省 科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課長)

 大学等における共同研究・受託研究の受入額や特許出願件数はライフサイエンス分野が最も大きく、そのかなりの部分を占める医学系の方々に利益相反(COI)マネジメントについて理解していただければ大学全体に対しての影響も大きい。大学等では、産学官連携の際に利益相反が日常的に当然起こり得るという前提でCOIマネジメントを行うことが重要である。特に医学系の場合、奨学寄附金が多いという特徴があり、留意してほしい。
 COIマネジメントでは、社会への説明責任を果たすための体制・ルールづくり、そしてルールに則って産学官連携を行っている研究者を守るという組織マネジメントの2点が重要である。予防的なリスク管理として、社会通念上の疑義や信用失墜が生じないようにすることが基本である。ただ、諸外国では、利益相反の届出等を怠った場合には罰金等のペナルティを科すことに注意すべきである。医学系研究者には、人材の育成過程も含め、多くの国費(税金)が使われているという意識を持っていただき、各大学の利益相反ポリシーに則って、より透明性を高めた上で、産学官連携を積極的に行っていただきたい。

スライド資料(PDF/601KB)