日本医学雑誌編集者会議 Japanese Association of Medical Journal Editors

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議事要旨

第2回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)総会・第2回シンポジウム:シンポジウム

日本医学会分科会機関誌の編集の現状についてのアンケート調査報告

北川正路(東京慈恵会医科大学学術情報センター係長)

 日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)の目的の1つである「医学雑誌の質の向上への寄与」に関する活動に取り組むに際し、医学雑誌の質に影響力をもつ編集に関して国内の現状を把握することが必要であるため、日本医学会107分科会の機関誌の編集者の協力のもと、2009年3月に、日本医学雑誌編集者組織委員会によりアンケート調査「日本医学会分科会機関誌の編集の現状に関する調査」が実施された。
 アンケート調査の内容は、1)用語の整理・統一、2)論文形式の整理、3)各種データベースへの収載(MEDLINE、Web of Scienceへの収載に向けた取り組み)、4)編集・査読システムの改善、5)電子ジャーナルの公開、6)臨床試験登録、7)ランダム化比較試験におけるCONSORT声明の遵守、8)出版倫理といった医学雑誌編集に関する事項を網羅したものであり、107分科会のうち、104分科会(英文誌53誌、和文誌77誌 合計130誌)から回答があった。全般的に、3)の各種データベースへの収載や、6)、7)、8)の発表倫理や国際標準への準拠に関する問題が今後取り組むべき課題として捕えられており、これらに関して、JAMJE内での情報交換やJAMJEとしての方針策定の要望が挙げられた。また回答内容は、機関誌の対象分野や使用言語(英文誌・和文誌)、編集体制の違いによって傾向が異なるため、全般的な問題と同時に、個別の問題点についても留意することが求められる。回答集計を考慮して、今後の具体的なJAMJEの活動計画へとつなげる必要がある。
 なお、アンケート調査では、韓国医学雑誌編集者会議(KAMJE)作成の「医学雑誌自己評価(KAMJEの許諾を得て日本語訳)」への回答依頼もなされた。この回答の集計は、アジア太平洋医学雑誌編集者会議(APAME)での雑誌の質の向上に関する意見交換においても参考とされる予定である。

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