日本医学雑誌編集者会議 Japanese Association of Medical Journal Editors

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議事要旨

第7回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)総会・第7回シンポジウム:シンポジウム

ミスコンダクトと学会の対応―日本高血圧学会のケース―

楽木 宏実(日本高血圧学会理事/大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学教授)

 降圧薬を用いた臨床研究について疑義が呈され、複数の論文が撤回になった経過の中で、高血圧学会はそのオートノミーを果たすべく対応してきた。2000年の高血圧治療ガイドライン発表時に、日本人を対象にしたエビデンスがほとんど無いという問題を突きつけられ大規模臨床研究が本格化したが、ミスコンダクトの問題が示されて、ガイドラインで採用されるエビデンスの質の検証、学会誌の論文内容に疑義が呈された場合の手順書作成などを進めた。
 同時に、「臨床試験に関わる第三者委員会」を立ち上げ、その報告書に基づいて「臨床研究に関わるあり方委員会」(委員長:位田隆一同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科特別客員教授)を設置した。研究不正の再発防止、臨床研究の推進のための研究支援の制度設計などに関する「提言」が示され、2014年7月に「臨床研究に関わる提言への対応委員会」を開催して対応を進めている。梅村 敏新理事長のもと今後の学会のあるべき姿を意識した改革を進めている。

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