日本医学雑誌編集者会議 Japanese Association of Medical Journal Editors

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議事要旨

第2回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)ならびに日本医学会分科会利益相反会議 合同シンポジウム:総会

開会の挨拶

門田守人(日本医学会長)

 皆さん、こんにちは。特に秋の学会シーズンになってきて、何かとご多忙だと思いますが、たくさんお集まりいただき、ありがとうございました。
 本日は日本医学雑誌編集者会議と日本医学会分科会利益相反会議の合同のシンポジウムと、その前に総会ということですが、今回のシンポジウムのテーマは、「医学研究公表のためのコンプライアンス」を挙げていただいております。
 この会は、どちらかというと全体的な教育、あるいはわれわれの日頃の認識がどうなのかを、各分科会の皆さま方にご理解いただく、あるいは勉強していただくことが大きな課題ということで、やらせていただいていると思います。今回は、コンプライアンスのお話を中心にということです。
 考えてみますと、確かに論文不正、あるいは元々の研究のあるべき姿。特に、わが国で最近もありましたような、企業との関係において利益相反的な立場ということですので、それをテーマにということではあります。
 見方を変えれば、政界、財界、いろいろなところで類似の問題が次々と発生していることも、われわれの領域のみならず、このような状態になっている今のわが国をどう考えたらいいのか、あるいはどう対応したら良いのかは、本当に重大なわれわれのテーマだと思います。
 そういった意味で、法律があるからこうする、あるいは言葉で決められているからこうするということよりも、本質的な問題意識をどのようにひとりひとりに芽生えさせるかが、やはりわれわれの世界でいちばん大事ではないかという感じがいたします。
 現在、いろいろなところでいろいろな問題が発生していると言いましたが、われわれのアカデミアは基本的には常に真理の追究であり、物事の是々非々を明確にし、それを公表していくことが使命です。利権がらみのこととは全く違うわけですから、問題解決にさほど難しいものがあるとは私自身は感じておりません。しかし、それが曖昧になってきている現実問題を、どうするかだと思います。
 本日は分科会の皆さんの代表の方がいらっしゃっているわけですが、本当に最終的には研究しているひとりひとりの質の向上はどうあるべきものなのか、ぜひ一緒に皆さんとともに考えてまいりたいと思っております。長丁場になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。