研究倫理教育研修会

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議事要旨

第3回研究倫理教育研修会

産学連携による医学系研究とCOI管理

曽根 三郎(徳島大学名誉教授/徳島市病院医療管理者)

 人間を対象とする医学系研究の成果は学会や雑誌に発表される。それらの論文成果は診療ガイドライン(CPG)作りの根拠として使われ社会に還元される。しかし、企業が関わる臨床研究にはバイアスが発生しやすく、その防止策として、研究者のCOI開示とその管理が求められる。今回、2017年3月に大幅改定した「日本医学会COI管理ガイドライン」を説明した。
 留意点として、「企業から支払われた契約研究費と寄附金については、研究機関内で間接経費、オーバーヘッドなどを差し引き、研究者に実質的に割り当てられた年間総額」と変更した。また、研究者主導臨床研究が企業との契約にて研究費支援を受けた場合、契約による企業の関与や介入の詳細を公表論文内に記載することを求めた。一方、新たに公表した「診療ガイドライン策定参加資格基準ガイダンス」については、CPGの質だけでなく、信頼性確保の視点から、COI管理の考え方とその手順について概説した。

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