研究倫理教育研修会

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議事要旨

第4回研究倫理教育研修会

雑誌編集のガイドライン作り―編集者の権利と責任について―

北村 聖(国際医療福祉大学医学部長・教授)

 「日本医学会 医学雑誌編集ガイドライン」は、日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)により、2015年(平成27年)3月に発行された。
 本ガイドラインの内容は、医学雑誌編集に関する国際的な推奨に準拠したほか、分科会を対象として実施した2回のアンケート(2009年、2012年)の結果も反映している。また、オーサーシップとCOIに関する部分は、日本医学会利益相反委員会と連携してまとめた。
 発行されてから3年が経過し、編集を巡る状況は変化している。国際的には、医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)は、この3年間、Recommendationsを毎年更新しており、発表倫理に関わる方針、Predatory or Pseudo- Journalsへの対応、臨床試験データの共有についての加筆がなされている。日本においては、国際的な動向に加えて、オープンサイエンスへの取組みや著作権、倫理指針に関する動きが医学雑誌編集に影響を及ぼすことが考えられる。また、実際に本ガイドラインを使用している各分科会の編集者からは、加筆が必要な内容についての指摘が寄せられている。
 上記の事情から、日本医学雑誌編集者組織委員会では、本ガイドラインの更新作業を進めることとした。その際、国内の医学雑誌編集の現状を把握するために、各分科会へアンケート調査を依頼する予定である。なお、ガイドラインの更新作業を通して、編集者の権利と責任についても確認していきたいと考えている。

スライド資料(PDF/831KB)