第7回研究倫理教育研修会
診療ガイドライン策定参加と組織COIについて
南学正臣（東京大学大学院医学系研究科腎臓内科学／内分泌病態学教授）
近年、産官学連携の形態や実施方法はより複雑化しており、今後とも産官学の連携をより一層推進していくために、分科会が策定するCPG内容に関連して策定参加者だけでなく、組織COI状況（資金源と支援内容）も所定の様式にて開示公開することにより透明化を図り、CPGの信頼性確保に繋げていただくために一部改定を行った。
大きな改定点としては、①CPG策定参加者が所属する専門学会自体の組織COI状況を所定様式にて策定・更新しCPG内で開示するようにしたこと、②CPG公表時の個人／組織にかかるCOI開示法として、閲覧可能とするURLか、QRコードをCPG文章内に提示し代替する方法を推奨したこと、③深刻なCOI状況と想定されたCPG策定参加者がCPG推奨決定会議で投票棄権した場合、当該者名を所定の様式で開示するようにしたことが挙げられる。
目的は CPG の信頼性を高め、作成者を不当な非難から保護することであり、規制により作成を困難にする意図はない。また、COIがあること自体が問題なのではなく、開示し管理することが重要である。分科会の説明責任のもとに、CPG策定にかかる趣旨を遵守しながら柔軟な対応をお願いしたい。
スライド資料（PDF／954KB）