日本医学会分科会利益相反会議

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議事要旨

第2回日本医学会分科会利益相反会議

医学研究における産学連携と国民の理解

浅井文和(朝日新聞社編集委員)

 医薬品の開発には産学連携が欠かせない。関係を透明化する利益相反マネージメントのルール作りが日本で遅れていることは以前から各方面で指摘されていたが、この数年でルール作りが活発になってきた。しかし、産学連携の意義が国民に理解されているかというと、いろいろな見方がある。新聞紙上などでは「大学の研究者が企業から寄附金をもらうのはけしからん」というような話を振り出しに戻すような指摘と、「利益相反マネージメントが必要だ」という論議を繰り返してきた。
 産学連携が欠かせないことを抽象的に言っても国民の理解はなかなか深まらない。日本の大学と企業が連携した結果、こんなに患者のために役立つ医薬品ができたというサクセスストーリーを伝えていくことが理解を得るために大切になる。最近では、世界中の患者に使われる多発性硬化症の内服薬を日本の大学と企業の連携で生み出した例がある。

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