日本医学会分科会利益相反会議

トップページへ戻る

議事要旨

第7回日本医学会分科会利益相反会議:シンポジウム

我が国の利益相反管理の現状とグローバル化への取り組み

曽根 三郎(日本医学会利益相反委員会委員長)

 日本医学会利益相反委員会は、著者個人を対象とした「日本医学会 医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」を策定し2011年に公表後、論文投稿ルールとして国際的にグローバルスタンダードとなっているICMJE Recommendationsへの整合性化を進め数年ごとに改定して来た2017年改定では著者のInstitutional COI(組織COI)にかかる管理事案例を追加公表したが、ディオバン臨床研究不正事件を含めてCOI開示内容に疑義を指摘されるケースも少なくなかった。日本医学会分科会関係委員会とCOI管理にかかる国際動向や諸問題の情報共有化を図るために日本医学会利益相反委員会e-Mail通信を発信している。
 ICMJEは2019年改定版で「Disclosure of Financial and Non-Financial COI」の記載に「Relationships and Activities(関わり合いと諸活動)」をCOIの前に加えて広い視野で著者らの利害関係の透明性をより広く開示させ、一つのシート内にitemごとの回答方式にてpersonalとinstitutional COIの両方をより詳細に申示させる様式としてICMJE DISCLOSURE FORM February 2021を公表し同年7月より適用とした。日本医学会は利益相反管理のグローバル化を推進するため、2022年度から分科会刊行医学雑誌(英文/和文)投稿論文を対象にICMJE DISCLOSURE FORM 2021を全面採用と決定し、分科会にその活用を求めることとした。

スライド資料(PDF/3.93MB)