日本医学雑誌編集者会議 Japanese Association of Medical Journal Editors

トップページへ戻る

議事要旨

第5回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)総会・第5回シンポジウム:シンポジウム

II.医学雑誌の全文公開
3.CrossCheckシステムの導入 事例報告1

榎本 裕(日本泌尿器科学会編集委員会編集主幹)

 日本泌尿器科学会の英文学会誌である、International Journal Urologyの編集におけるCrossCheck導入の事例報告を行った。当雑誌は1994年創刊、年間投稿数1,500程度で、泌尿器科領域では中堅の雑誌である。CrossCheckは2010年5月に導入した。投稿数が比較的多いため、投稿後約半数がeditor kickとなり、残る半数を事務局でCrossCheckにかけている。Similarity Indexが25%以上であったものをeditorに戻し、内容を精査した上で、対応を判定している。
 2011年1~6月では全投稿706編中349編にCrossCheckのスクリーニングを行い、>25%であったのは40編であった。うち31編はそのまま査読へ進み、editor kickとしたものが1編、類似論文を明示して著者に差し戻したものが8編であった。CrossCheckは完全なシステムではないが、misconductの一部を早期に検出するうえで有用なシステムであると思われた。

新しいウィンドウが開きますスライド資料(625KB)