第12回日本医学雑誌編集者会議（JAMJE）総会・第12回シンポジウム：シンポジウム
生成AIによる文章生成とその応用例
中村知繁（順天堂大学健康データサイエンス学部助教）
本講演では、まずchatGPTをはじめとする生成AIの基礎となる大規模言語モデル（LLM）が、新たなテキストを生成するメカニズムについて技術背景を踏まえつつ平易に解説を行う。また、近年chatGPTに搭載されたプラグインやGPT storeなどについても触れ、生成AIのユーザビリティーの向上についても解説する。
次に、LLMの文章執筆の性能を理解するための具体的な事例として、医師国家試験に対するGPT-4の性能評価及び、症例の読み取りに関する記述式問題の性能評価の事例を紹介し、それらを通してGPT-4の文章生成の利点と問題点を指摘する。
最後に生成AIを用いた論文査読の現状について説明し、その有用性を認めつつも、特に生成AIが査読において強く着目する点は、研究者が査読する場合とは異なっていることを示し、生成AIを査読プロセスに組み込む上で今後議論すべき点について整理を行う。
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