日本医学雑誌編集者会議 Japanese Association of Medical Journal Editors

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宣言

アジア太平洋地域における学術論文の執筆技能と規範の普及に関するクアラルンプール宣言

アジア太平洋地域における学術論文の執筆技能と規範の普及に関する
クアラルンプール宣言

2012年8月31日-9月3日にマレーシアのクアラルンプールで開催された、アジア太平洋医学雑誌編集者会議 (APAME) の参加者である我々は、

以下を考慮しつつ:

  • 学術的、科学的、技術的医学情報は、普遍的な健康増進と政策策定、疾患の予防、診断と治療、療育(habilitation)とリハビリテーション、サポートと緩和に必要な資源であること。
  • アジア太平洋地域と世界の他の地域における医療の提供者や受益者にとって、医学情報は信頼性が高く理解されやすく入手可能な(available)ものでなくてはならないこと。
  • WHO西太平洋と南東アジア地域は世界の人口の50%以上を占めており、膨大な量の医学情報を生産しかつ必要としていること。
  • APAMEは、学術論文の執筆技能(writing skill)と規範(standard)を普及させ、アジア太平洋地域内で生産される医学情報の信頼性(reliability)、理解性(comprehensibility)、入手可能性(availability)を高める重要な触媒の役割を担うこと。

以下を確認し:

  • 特にアジア太平洋地域の途上国において、質の高い学術論文執筆技能と規範を促進することにより、出版物によりアクセスできることが著者と研究者によって保証され、局所地域の(loco-regional)研究と出版活動をグローバルな舞台へと高めることが我々の責務(commitment)であること。
  • 研究者、著者、レビュアー、編集者が出版や普及に向けて学術論文の執筆、レビュー、編集をする能力を強化するための継続教育により、アジア太平洋地域また世界での健康と福利(well-being)の増進に努めることが我々の責務であること。
  • 学協会(academic society)、大学、政府、非政府組織と協力(collaborate)して、研究や出版を促進させ、地域的また国際的に健康面・社会面の開発改善に向けたエビデンスに基づく政策をサポートすることが我々の責務であること。

以下を決意(commit)する:

  • 自らが学術論文の執筆技能と規範を改善し、アジア太平洋地域における同僚(peer)、著者、レビュアー、編集者、司書に対して例を示すこと。
  • 我々の出版物が、西太平洋地域版Index Medicus (WPRIM)、APAMED Central、Global Health Libraryなどのアナログ・電子図書館サービスを通して継続的に生産、普及を続ける価値のある学術的な質の向上を達成すること。
  • 我々APAMEを通じて、各地域の実情に即しながらも、国際的に受容可能な学術技能と規範を確立し維持するため、ネットワークを拡張し、会議を実施し、イベントを開催することで編集者、レビュアー、そして著者の教育と能力強化を図ること。

2012年9月2日,クアラルンプール(マレーシア)
www.wpro.who.int/apame

本宣言は、2012年8月31日-9月3日にクアラルンプールで開催されたアジア太平洋医学雑誌編集者会議2012年会 (APAME 2012 Kuala Lumpur) で採択された。APAMEにリンクされた雑誌、またWPRIMにインデックスされた雑誌に同時期に掲載される。

Copyright©APAME.  www.wpro.who.int/apame

(本宣言は、2012年8月31日-9月3日に開催されたAsia Pacific Association of Medical Journal Editors (APAME) 2012年会議で発表された。原文は以下から見ることができる。
http://www.wpro.who.int/entity/apame/publications/en/)