日本医学雑誌編集者会議 Japanese Association of Medical Journal Editors

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議事要旨

第4回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)・第4回シンポジウム:シンポジウム

二重投稿と重複発表

山崎茂明(愛知淑徳大学人間情報学部人間情報学科教授)

 URM第1版が刊行された翌年の1980年10月、改訂のためにイングランドのリーズ城でバンクーバー・グループの会議が開催された。この会議で、北欧の研究者からの希望として、母国語版と英語版との二重出版ができるよう提案があった。このような二重出版は研究論文の独創性と一回性に価値を置く編集者には許容できないが、何名かのメンバーは検討することは妥当であると考えた。この提言は、1984年「多重出版」についての声明で、「並行出版」として、異なる言語による異なる読者層を対象にした重複発表を認めることに繋がった。
 近年では、同一言語で異なる読者層へポイントを違えて発表することも、acceptable secondary publicationとして許容される。二重投稿と重複発表は原則禁止ということに間違いないが、その一方で許される重複発表には、柔軟に対処しようとしている。本テーマについての調査データや、論争的な意見を紹介し、合意形成に努めた。

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