第2回日本医学雑誌編集者会議（JAMJE）ならびに日本医学会分科会利益相反会議 合同シンポジウム：総会
利益相反委員会報告
曽根三郎（徳島大学名誉教授／徳島市病院事業管理者）
我が国の臨床研究論文数は国別比較で25位と極めて低い。臨床現場で汎用される診療ガイドラインの根拠作りとして臨床研究成果の論文公表は医学界の社会的責務でもある。通常、企業が臨床研究に関与すれば、その結果解釈にバイアスリスクが発生しやすく、研究の実施と公表にかかる資金提供者の役割や関与の透明化求められている。ディオバン事件を契機に臨床研究法が2018年度より施行され、研究者の利益相反（COI）開示項目や基準額が日本医学会COI管理ガイドラインと一部異なっており誤解を現場に生じやすい。研究者のCOI状況はプロトコールやIC文書内への記載が求められているが、最終的には論文公表が目標である。
日本医学会利益相反委員会はJAMS COIガイドラインを国際医学雑誌のスタンダードとなっている医学雑誌編集者国際中央委員会ICMJE のCOI disclosure form（institutional COI含む）へと内容的に整合性化を図る段階にあると考え、2020年度に向けて取り組んで行く計画である。
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