日本医学雑誌編集者会議 Japanese Association of Medical Journal Editors

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宣言

アジア太平洋地域の科学および医学分野における研究の健全性と倫理的な論文執筆・出版に関する東京宣言

アジア太平洋地域の科学および医学分野における研究の
健全性と倫理的な論文執筆・出版に関する東京宣言

日本医学雑誌編集者組織委員会訳

2013年8月2-4日に東京で開催された、アジア太平洋医学雑誌編集者会議 (APAME)、南東アジア地域版Index Medicus (IMSEAR)、西太平洋地域版Index Medicus (WPRIM)、との合同会議の参加者である我々は、

以下を考慮しつつ:

  • 科学と医学で使われる大量データには再現性の低いものも混じっており、科学や健康情報を蓄積していく際には質の管理が重要であること。
  • 科学や健康情報を公平に流通させるには、政策立案者、研究者、製薬企業や出版社を含む企業セクターの公正な協力体制が必要であること。
  • APAME、IMSEAR、WPRIMとは、論文執筆・出版に関する国際ガイドラインを策定し、科学および医薬学知識を公正かつ倫理的に普及させるのに重要な協働主体(イニシアチブ)であること。

以下を確認し:

  • 科学および医薬学の知識は普遍であり、金銭的または時流という観点から判断されるべきでないことを保証することが我々の責務であること。
  • IMSEARと WPRIMを通じて科学および医薬学知識の質と信頼性を高めてゆくことが我々の責務であること。
  • APAMEを通じて研究者を啓発し厳正な査読および組織体制づくりをすることで、信頼に足る優れた情報を公開してゆくことが我々の責務であること。
  • 出版社、大学および公共図書館、そして研究組織と協働して、公正かつ倫理的な論文執筆・出版を実現し、科学と医薬学知識の普及に努めることが我々の責務であること。

以下を決意する:

  • 自らが信頼に足る優れた情報を公開し、アジア太平洋地域における研究者、編集者、司書に対し倫理的手本となること。
  • 我々執筆者・出版社がIMSEARと WPRIM、またGlobal Health Libraryなどの電子図書館サービスを通じて、公正かつ公明に科学および医薬学知識の普及に努めること。
  • APAMEを通じて、各地域の実情に即しながらも国際的に通用する学術規範を確立するため、ネットワークを拡張し、会議を興し、イベントを開催することで編集者、査読者、そして著者の啓発と能力強化を図ること。

2013年8月4日,東京
www.wpro.who.int/apame

本宣言は、2013年8月2-4日に東京で開催されたアジア太平洋医学雑誌編集者会議 2013年会 (APAME 2013 Tokyo)で採択された。APAMEにリンクされた雑誌、また IMSEARとWPRIMにインデックスされた雑誌に同時期に掲載される。 Copyright © APAME. www.wpro.who.int/apame apame@wpro.who.int

(本宣言は、2013年8月2日-4日に開催されたAsia Pacific Association of Medical Journal Editors (APAME) 2013年会議で発表された。原文は以下から見ることができる。
http://www.wpro.who.int/entity/apame/publications/en/)