研究倫理教育研修会

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議事要旨

第5回研究倫理教育研修会

臨床研究とCOI管理:国際的な動向を踏まえて

曽根 三郎(日本医学会利益相反委員会委員長/徳島大学名誉教授/徳島市病院事業管理者)

 臨床研究の実施並びに成果の論文公表は国際的なコンセンサスであるが、企業が関わるとバイアスリスクが問題となる。多くは著者のCOI開示や研究資金提供者の役割や関与の詳細が適切に公開されていないことに起因している。今回、国際的な動向に焦点を当て、バイアスリスクの軽減化を図るために、1)Institutional COIの開示、2)企業の関与・役割の記載、3)開示COI内容への疑義対応、4)診療ガイドライン策定参加者のCOI管理について具体的な対応を概説した。

 基本的には、医学雑誌編集者国際中央委員会ICMJEが推奨する記載法(Contributors、謝辞、資金提供者の役割等)の順守が重要である。最近、製薬企業からアカデミアへの資金提供額がNPO Waseda Chronicleによってデータベース化され、特定医師への支払額が誰でもウエブ検索可能となっている。、論文公表や診療ガイドライン参加に際して申告するCOI開示内容は、齟齬が出ないように正確かつ適切になされなければならない。

スライド資料(PDF/2.48MB)