
田代志門(東北大学大学院文学研究科社会学専攻分野教授)
研究利用における「オプトアウト」とは、研究の概要についての情報公開や本人通知を行い、拒否の機会を保障することによって、個々の患者から同意を取得する代替とするものである。主に診療情報や過去の研究データの二次利用の際に利用される手続きであり、国内でも研究倫理指針において詳細な手続が定められている。研究機関では、倫理審査委員会の承認後に研究計画ごとにウェブサイト上に指針の定める項目を記載した文書を掲示し、本人から提供拒否の申出があれば対応する、という方針を採用していることが多い。
しかしその一方で、実際に行われている情報公開は患者に十分に届いているとは言えず、そもそも「オプトアウト」という仕組みの存在が知られていない。診療情報や過去データの二次利用に際しては、研究への信頼醸成が重要であり、そのためにもまずは「オプトアウト」による研究利用が存在することをまずは積極的に広報すべである。
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