
奥村晃子(日本医療機能評価機構EBM医療情報部部長)
本講演では、診療ガイドライン(CPG)の信頼性を支える利益相反(COI)管理の重要性について概説した。診療ガイドラインは、システマティックレビューに基づき、医療者と患者の意思決定を支援する推奨を示す文書であり、その作成過程における透明性確保が不可欠である。ICMJE(国際医学雑誌編集者委員会)や日本医学会によるCOI関連ガイドライン、「Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020」を基盤に、COIの定義や種類(経済的COI・学術的COI等)、ならびに組織的COIへの対応について整理された。
さらに、統括委員会の設置、作成委員のCOI申告、必要な役割制限、推奨作成時の議事運営、情報開示といった具体的な管理手法が示され、特に「COIを有していること」自体ではなく、「どのようにCOIを適切に管理・開示するか」が本質的課題であることが明示された。信頼できる診療ガイドラインの整備には、患者・市民も含めた透明で公正な作成体制が求められる。
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